オタクたちの地下闘技場vtuberの世界について

はいどうもー!今日はvtuberについて書いていきたいと思います!

 最近炎上に近いことでvtuberのこと注目されているのもあってツイッターの方でもたくさんつぶやいているんで色々書きたいことはあるんですがまず第一に「なんでvtuberが好きなんだ?」という疑問について考えながら魅力も伝えられたらな、と思います。僕の見方が一般的なものかというとそうではないけど、良いなあと思ったvtuberのどんなところが共通しているかについて考えた結果について書いていきます。そして僕がいいなあと思っているvtuber鈴鹿詩子、ウェザーロイド、剣持刀也、届木ウカ、夕陽リリ、皇牙サキ(敬称略)あたりです。マイナーってわけではないですが超メジャーってわけでもないところです。でもそこもポイントなんだと思います。

 

 長々とした前置きを書いてしまいましたが僕がvtuberが好きな理由は実は本当にシンプルで、「好きなことを好きなように好きなだけ話すのを聞くのが本当に好きだから」ということなんだと思います。好きなものについて語るのを眺めるのが好きっていうのは僕の趣味というか生きがいという感じなんです。そういう気持ちってたくさんの人が共通して持っているもののような気もします。例えば地上波でもアメトークは超人気番組だし、それは決して取り上げる内容が好きなものだからということに限らず、生き生きと好きなものについて語る芸人の姿も人気の理由なように思います。

 

 先にあげたぼくの好きなvtuberはみんな長めの(1~2時間くらいの)雑談動画の多い人たちになっています。その雑談タイムの中で詩子おねえさんはBLとショタについてひたすら話すしウェザーロイドは天気についてめちゃくちゃ語る…かは置いといて天気予報するし届木ウカさんもモデリングとかゲームとか何するか予想つかないくらい自由気ままに行動して話しているし力也君もサブカルなどなどついて嬉々として話しているし皇牙サキさんはオタクのプレゼンのお手本みたいな好きなジャンルのお話しするし夕陽リリさんはそもそも話すのがむちゃくちゃ楽しそうでみんな傾向が当てはまります(オタク特有の早口長文)。似たような傾向があると挙げたアメトークと比べると、vtuberの方々は本当に何の歯止めもなく話すんですよね。彼らには内容にも加減が無くって「メジャーなの挙げといたほうがわかる人が多いし…」とか「この話落ちとか笑えるポイントあんまないからな~」みたいな躊躇が無い話が多くてめちゃくちゃ良いんですよ。もはや最大トーナメントを開催する地下闘技場という感じで、いたってシンプルなルールの中で、下手だろうがマイナーだろうが観客が喜ぶかわからなかろうが自分の好きなスタイルで戦い(配信)をしてくれます。

 

 ではなんでそんな内容ができるのかというお話。好きな話するのなんてvtuberじゃなくてもよくね?って話になりますからね。とりあえず僕が一番デカいと思っているのは、いわゆる中の人がいないということ。

 いやいやそんなはずはないとおっしゃるのも当然のお話だし中の人がバレバレのvtuberもたくさんいますからね。ウェザーロイドは始める前からバレていたし放送中も顔出ちゃったりするし。それでも中の人は少なくともいないことになっているvtuberがほとんどです。ウェザーロイドも中の人じゃなくてマネージャーらしいし。

 中の人の不在によって中の人のキャラクターから解放させることが可能になっていると思います。これまで生きてきた中で周りの人との間で出来上がったしがらみとか関係性(ぼくの好きな言葉を使うなら「分人」なのですがそれについてはまたいつか)と無関係に、ただただ好きなことを話しているわけです。これ本当にすごいことだと思っていて、vtuberになることで現在の姿を変えるだけじゃなくて過去の嫌なことを捨て去ったうえで好きなことと思い出を持ち越してバーチャル世界に来れるみたいなもんで、いわば強くなってニューゲームですよ。時には嫌な思い出でも、どこか他人の思い出を見るように自分から疑似的に離れることによって笑い話として消化したり整理をつけたりすることができるんじゃないかって思います。

 

「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細でかんじやすいものじゃないですか?」(平野啓一郎『マチネの終わりに』)

 

というのは何度でも引用したいほど好きな一節なのですが、その実践の過程を見ていると自分も(vtuberをしないとしても)過去を変えていくことも可能なんだと信じていけるように思います。

 あと投げ銭のシステムも多くの人にリーチしなくてもよいという可能性を感じさせるもののように思います。この辺のシステムは昔からのアイドルとそう大差ないのかもしれないけれど勉強不足なのでその縁の歴史や変遷もいつか追いたいですね。

 

 皆様も魑魅魍魎がうごめくvtuberに手を出してみては?それでは~