東山魁夷展に迷わず行こうという話

 東山魁夷という画家をご存知でしょうか。近代日本を代表する画家の一人で、風景画で有名です。幻想的、神秘的な色彩と構図はどこまでも引き込まれるような作品でとても魅力的です。人はほぼ描かれず、静けさを表現するのがとてもうまいんですよね。

彼の描いた風景は日本だけでなく、西洋の街並みや風景も彼自身の描き方に落とし込んで巧みに描き切っている。そんな彼の生誕110周年の大回顧展が12/3まで新美術館で行われています。

 なんといっても見どころは唐招提寺障壁画だと思います。これをググってだけでもいいから少なくとも見て欲しい…。あまりにも壮大で、荘厳で、何より美しいその風景は(日本への渡航に何度も失敗して失明したのちに来日した)鑑真の見たかったであろう日本の風景を描いたといわれています。実際に美術館に行ったとき、この障壁画の前にビデオコーナーがあって、彼の生涯とともにこの作品の紹介があったんですよ。その時のぼくは「いやここまででかいテレビで映して紹介したら実物見たときの価値がなあ~~」とか思ってました。でも実物を目の前にした時の驚きはすごくて、マジで少し泣きそうになってしまいました…。

そのほかの絵もよい絵がたくさんあって非常に満足な展覧会でした。

会期最終盤での紹介になってしまったけどこれだけの作品を一気に見られる機会は本当に限られているので行ける方は是非是非どうぞ。