展示そのものが名作な『名作誕生』
バーフバリ 伝説誕生
…ではなく今回は東京国立博物館「名作誕生」についてです。
バーフバリについてもそのうち書きたいですね。
とにかく贅沢過ぎる
雪舟、俵屋宗達、伊藤若冲、葛飾北斎、菱川師宣、岸田劉生…もう語るまでもなく有名な作家の、それも代表的な作品を遠慮なく展示している。最初の部屋の薬師如来像たちも関西各地の名だたるお寺から持ってきた重要文化財と国宝のラッシュ。すっごく雑に見ても1時間かかるし3時間くらい見るつもりで行った方がいいと思います。いやほんとマジで。
展示の構成が本当に素敵
「つながり」を意識した構成だけにあまり知らないまま行っても誰もが知る名作がどんな作品たちに影響を受けてきたのかがわかる。美術史という学問の魅力も伝わってくるようなそんな展示になっています。天才、異才といわれがちな芸術家、それも雪舟とか伊藤若冲であっても(そのままではないけど)中国の作品を模写している。その事実になんだかんだ地味な努力って大切だなってことを噛み締めていました。
つながりの形として、伊勢物語や源氏物語のような古典文学の場面から省略しながらもモチーフを持ってきた硯箱や箪笥が展示されています。そういう展示を見て「オタク同士ならわかるさりげないオタクグッズじゃん…」ってつぶやいてました。
そのほかの見どころ
まず音声ガイド!壇蜜さんは落ち着いた声で素敵、普段のイメージが少し邪魔になるような気がしたけども。そしてなんといっても櫻井孝宏!イケボすぎる!FGOに汚染されすぎてマーリンが頭から離れないからあたり一面花畑気分でした。ボーナストラックではナンパしてくる(!?)誰か心臓マヒで死んじゃうんじゃないかっていうくらいの不意打ちでヤバい!後期は諏訪部順一!前後期別の人がガイド、それも超一流声優ってよくそんなことする気になりましたねと言いたい(すごく褒めてる)。
岸田劉生!日本の画家で一番好きな画家といっても過言ではない。麗子像で有名だけど日本画と西洋画、伝統的な風景と近代的な風景が渾然一体となった果てしなく素敵な絵は本当に魅力的。下の『道路と土手と塀』は本当に好きな絵で、この特別展の最後を飾っていてテンションがめちゃくちゃ上がりました。
あと図録。2500円。箔押しの表紙に当然のごとくオールカラーに丁寧な解説。値段設定ミスったんじゃないかってくらい贅沢。いけなくても買った方がいいレベル。
最後にあまり混雑していない…ゴールデンウィークの夜に行ったんですけどものすごく見やすかったです。もちろん賑わっているし展示の工夫もすごいあるとは思うんですけど不安になるくらいとにかく鑑賞しやすすぎる。本当に贅沢な時間が過ごせます。
東京国立博物館「名作誕生」は5/27まで!急げ!
友達を質に入れてでも行け!