花見もできねえこんな世の中だから春を感じられる日本の絵画置いとく
気がついたら桜の季節も終わっているという東京オリンピックが決まった頃からは想像できない2020年を送っている我々ですが、せめて絵画で春を味わってもらえればと思いました。僕の好きな春に関係する日本の絵画を何点か紹介したいと思います。本当は現地に行って毎年拝みたい作品たちなので騒動後の楽しみにもしていただければと思います。
1.河合玉堂『行く春』(東京国立近代美術館)
咲き誇る桜の花と淡い色の花びらを描いた屏風絵の色彩の鮮やかさは毎年拝みたくなる作品です。河合玉堂の作品は雄大な自然と人々の営みを同時に描くのが特徴なので、他の作品もそんなところに注目しながら見ると楽しめると思います。
【美術館】#MOMATコレクション展 (臨時休館中):東京はまさに桜時。こちらは秩父・長瀞の散りゆく桜です。誰もいない展示室で舞っております。
— 【公式】東京国立近代美術館 広報 (@MOMAT60th) 2020年3月25日
川合玉堂《行く春》1916 年、重文 #おうちでMOMAT #エア美術館 #MuseumFromHome #MuseumBouquet pic.twitter.com/4etkmx45JV
2.奥村土牛『醍醐』(山種美術館)
上部を彩る桜の花と中央を貫く幹が印象的な作品。春らしいとは言えない幹の色が効果的に全体を引き締めて美しい光景を見せてくれている作品。
《醍醐》(#山種美術館)は、奥村土牛83歳の作品。師と慕った小林古径の7回忌法要の帰途、京都・醍醐寺を訪れた土牛。そこで見たしだれ桜に美の極みを感じ描きました。桜花の上品な色は、淡色の絵具を何度も塗り重ねて表したといいます。(山崎)#おうちで美術鑑賞 @yamatanemuseum pic.twitter.com/gZkMY7IJU7
— 山種美術館 (@yamatanemuseum) 2020年4月9日
3.下村観山『弱法師』(東京国立博物館)
謡曲のひとつ弱法師から題材を得た作品、夕陽を拝む盲目の男と画面全体を覆うような梅の花。梅に圧倒されそうだけどその存在感にも負けない男のまっすぐな祈りの姿に心惹かれる作品だと思います。
東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 弱法師(よろぼし) 拡大して表示
4.長谷川久蔵『桜図』、長谷川等伯『楓図』(智積院)
『松林図屏風』で有名な長谷川等伯とその息子で前途を嘱望されたものの夭折した長谷川久蔵がともに作った唯一の作品で国宝のこの作品。大きな桜が一見大胆に見えるものの計算された構図でどっしりと落ち着いた桜図と、構図なんて知るかと言わんばかりに生命力が爆発している楓図はそれぞれ見ても楽しいし比べても楽しい絵です。
他にも東山魁夷の桜とかも素敵です。西洋画の方はぱっとでてくる春の絵はあまりないですね…(ストレートなところだとボッティチェリとか?)。探してみたいなとは思ってます。
引きこもってばかりで憂鬱な休日を過ごしていますが本とか読んでぽつぽつアウトプットもできればなと考えてます。どうぞよろしく。