ファイアーエムブレム 風花雪月のエンディングがよかったよっていうはなし

 ファイアーエムブレム(以下FE) 風花雪月を2周したところでどうしても書いておきたいことだけ書かせてもらおうかなと思う。ネタバレはない。

 FEシリーズは全く触ってこなくてシミュレーションのゲームも超久しぶりだったから、「この現代でこのジャンルのゲーム楽しめるのか…?」という不安はあったけど結論から言うとめちゃくちゃ楽しかった。

 戦略を立てたり戦いを経験して足りないところを補強するように育成していったりといったゲームの進行全体が戦略的に進めること求められるから夢中になって考えてしまった。難易度は簡単な方を選んだけど歯ごたえあるところはしっかりしていて良いバランスだと思う。

 

 ゲームの内容の話はめちゃくちゃ短いけどまあこんなもんにしておいてとにかく心に刺さったのはこのゲームのエンディング。

 ド派手なムービーとかすごい音楽がとかいう話ではないんですよこれが。その内容は主人公と仲間たちの後日談についてそれぞれ数行書いてあるというもの。こう聞くと少し寂しく感じるかもしれないけど僕はこのゲームにとてもマッチしていてすごいなと感じた。

 やや乱暴なまとめ方をさせてもらうとこの作品は主人公を中心とした英雄譚である。中心とはいったものの主人公のための物語というだけでなく、多くのキャラクターの物語が用意されている。その英雄たちのほんの少しの時間を描いたのがこの作品だ。だから描こうと思えば彼らについてはもっともっと語ることができる、掘り下げる事ができる内容は残っている。それでもゲームは終わる。

 彼らが歴史の教科書に載ったとしたらエンディングに書かれたような数行しか記述はないかもしれない。でも、彼らのことを誰よりも知っている人はいる。それは主人公でありプレイヤー自身なのである。一人ひとりがどんな武器を振って、どんなところで苦戦して、どんな人と仲良くしていたのか。そしてあのエンディングの数行からどんな家庭を持ち人生を歩んでいったのかまで想像を巡らせることができる。それだけの想像をするのに十分なほどの内容をゲームの中に入れてあとは語りすぎないところがなんともかっこいいと思う。

 このゲームのエンディングは、歴史というものの大きさを感じさせながらも、その1ページに刻まれた者たちの歩みを噛みしめることのできる本当に素敵なものだと思ったので是非プレイして味わってみてください。